TAMISA

たくさん気づく人は、とっても優しい。

こんにちは、えりです。いつもお読み頂き、ありがとうございます。
お久しぶりです。明けましたね。2023年!みなさん、いかがお過ごしですか?

私は、Slow Start です。年末年始は、12/24〜1/4 までのヴィパッサナー瞑想センターで、過ごしていました。

「ものごとをありのままに見る」という意味のヴィパッサナーは、インドの最も古い瞑想法のひとつです。この瞑想法は2500年以上も昔、インドで「生きる技」として指導されました。その教えは今日まで世界各地で伝えられているのです。ご存知の方も多いと思います。

日本にはヴィパッサナーセンターが二ヵ所あります。京都のダンマ・バーヌセンターと、千葉県のダンマーディッチャ・センターです。また、インドおよびアジア諸国には多くのセンターがあります。北米には10 のセンター、中南米には 3 つ、ヨーロッパには 7 つ、オーストラリア・ニュージーランドには 7 つ、中東には 1 つ、そしてアフリカに 1 つのセンターがあります。ヴィパッサナー瞑想は、10日間の合宿コースで構成される、完全に沈黙を保ちながら瞑想の練習に励むものです。

センターに到着したら、携帯電話を預けて、10日間は外部との接触を一切断ち切ります。このコースの間は、他の瞑想者とコミュニケーションをとることを一切禁止されます。他の生徒さんと関わること、話すことはもちろん、アイコンタクト、ボディーランゲージ、手紙を書くこと、いかなるコミュニケーションも禁止です。その他、ヨガの練習をすること、字を書くこと、本を読むこと、全ての個人でのアクティビティーも禁止です。

毎朝4時に起きて、4時半から21時まで座ります。(瞑想することを座ると書いていきますね。)座る時間は1時間〜2時間で、その間に朝食・昼食・ティータイムと休憩を挟みますが、一日で計10時間座ります。

合宿コースは寄付のみによって運営されていて、すべての経費は、コースを終了し、ヴィパッサナーから恩恵を受けた人たちの「他の人たちにもこの機会が与えられるように」との思いから行う寄付によってまかなわれています。瞑想の指導者も何ら報酬を受け取りません。ボランティアのスタッフが、食事の準備から掃除など全てをサポートされています。

私は、3年前に、京都のダンマ・バーヌセンターにて、このコースに参加させて頂きました。全てが寄付のみで回っているセンターは、平和で暖かくて、とっても、安全な環境で、練習に取り組めたことに、すごく感謝していました。いつか、何らかの形でこのお礼ができたらなあという思いから、今年は、奉仕として参加させて頂きました。3年前のヴィパッサナー体験記はこちら

そんな思いで、参加させて頂いた奉仕の仕事でしたが、これが、想像していたよりも、素晴らしい体験で、たくさんの学びがあったのです。

私は、キッチン担当で、他の奉仕の参加者の方と合わせて、6人のチームで時間を共にしていました。私たちは、生徒さん達が安全に練習に取り組めるよう、仕えることが私たちの役目です。一番の大きな仕事をしているのは、瞑想の練習に取り組んでいる生徒さん達です。私たちは、生徒さん達よりも、先にごはんを食べませんし、先に眠ることはありません。

とはいえ、奉仕者も一日のうち3時間は座る(瞑想する)ことができます。この6人は、皆、キッチンで働いて、座って、またキッチンで働いて、座って、働いて、座って、働いて、座って、という感じで一日を過ごします。このコンビネーションがなんとも良かったのです。瞑想の練習で、私たちはそれぞれの内側の練習をします。その内側で培ったことを、外側へ反映させることができる機会があることが、とても有り難かったです。

キッチンは、いつも平和で調和が取れていました。人それぞれ、得意な部分と不得意な部分がありますが、阿吽の呼吸のチームワークで、私たちの仕事はうまく回っていました。皆さん、とっても優しくて、誰も怒りません。毎度、仕事を始める前に、まず、私たちは、2分間の瞑想をします。そこから、各々の業務に入ります。

瞑想の練習をしていると、「気づく」力を養います。たくさん「気づく」ことができる人は、たくさん気にかけることができます。瞑想の練習では、どんな時でも、「平静な心を保つ」ことが培われます。「平静な心を保つ」ことができる人は、どんな時も冷静な判断ができます。そんなことが、この "キッチン" という、小さな組織の中で垣間見れていました。

自分はどんな言動をとり、様々な出来事にどのように反応するのか、そして、どのように人と関わるのか。

ご一緒させて頂いていた、他の奉仕者の方々は、経験豊富な瞑想練習者で、その方々の、体験談や、実際の生活や人生のお話しを聞く事ができたのも、とても興味深かったです。 

みなさん、とっても暖かくて、優しくて、「人間て、こんなに優しくなれるんだなあ。」と、感動しました。そして、そんな暖かいエネルギーに囲まれながら、12日間過ごして、私は、毎日、幸せでした。

カナダの私のヨガの先生 Michael Stone は、このように言っておられました。
"We practice internally, and we express ourselves outwards." - 私たちは内側を練習し、それを外側へ表す。
うん。うん。ヨガの練習も瞑想の練習も、最初は、個人のプライベートな練習かもしれません。でも、一番大切なのは、練習で培ったものを、どのように社会と繋ぎ合わせていくのかです。

奉仕の仕事をしながら、少し余裕が出来たので、元旦は、生徒として、10時間座らせてもらいました。そんなこんなで、Slow Down して、私の2023年はスタートしました。

ひたひたに満たされて、感謝してます。今年は、もっと優しくなれますように。

まだまだ、お話ししたいことは、たくさんあるのですが、そろそろ時間がきたので、ここらへんで閉めておきます。お読み頂き、ありがとうございます。今年も、どうぞ宜しくお願い致します。

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