こんにちは、マユコです。
先日はインドで訪れた小さな出版社での体験をシェアさせていただいたのですが、もう一つ、みなさまにご紹介したい場所があります。今日はインドのケララ州ムンナールでのお話しです。
ケララ州ムンナールは、山岳リゾート地として知られています。広大な茶畑が特に有名で、緑豊かな自然の美しさを楽しめる場所であり、夏の暑い時期には避暑地として国内外からたくさんの観光客が集まるそうです。ムンナールでは、太陽の光と涼しい風が肌に触れることで、随分前の記憶とつながって、子どもの頃に家族で旅行した長野県の信州や軽井沢の記憶がふっとよみがえってきました。五感には記憶のスイッチがあるのですね!
ムンナールは、社会貢献や福祉活動が盛んな場所でもあります。今回私は以前から興味のあった「スリシュティ」という福祉センターを訪れました。ここでは、天然染料で染められたテキスタイルを制作していたり、廃棄物を処理してあらゆる種類の紙が生産されています。
プロセス全体が環境にとって優しいものであり、リサイクル、アップサイクル、天然素材を使用した持続可能な生産方法を採用されています。
廃棄物から紙を作る過程では、オフィスから使用済みの紙、板紙、その他のリサイクル可能な廃棄物が回収され、これらの廃棄物は加工され、紙や厚紙が作られます。さらに環境に配慮するため、リサイクル工程では天然素材のみを使用しています。茶葉、レモングラス、ユーカリの葉、タマネギの皮などの添加剤は、紙に色と質感を与えるために使用されています。
わたしはここで、伝統的なブロックプリントを体験させてもらって、インディゴで染めてもらいました。「12時半からランチだからね!」と声をかけていただいて、いっしょにお昼ごはんもいただきました。みんな一緒に同じ食事をいただくこと、まるで大きな家族のようです。
木製のはんこのような型を押していきます。
布の下には砂がひかれています。
藍染はスタッフのみなさんにお任せします。
ロウを落とすために熱湯で洗います。
スタッフのみなさんに混ざってランチをいただきました!
たくさん食べてね!と横にはボウルに山盛りのライスが置かれています。
環境への取り組みの他にも、身体的や精神的なハンディキャップをもつ子どもたちへの教育や職業訓練などの支援も行っていて、専門家のもとでスキルを身に付けたのち、アーティストとしてこの機関で創造性を発揮します。
もともとティープランテーションが盛んで、茶摘み農家として生計を立てている方が多い土地です。プランテーションで働くこれらの家族の中には、肉体的および精神的にハンディキャップのある子供たちを一日中家に残すということは難しい選択です。そこで、タタトラストという財団の支援のもと、教育や職業訓練、リハビリテーション、カウンセリングなどの精神的なサポートが行われるようになりました。
「問題はその人の障害ではありません....問題は、その人の能力に対する社会の見方です」
"The problem is not the person's disability.... The problem is society's view of the person's abilities"
どのように見るか、どのような意識でいるか、ということはヨガを通して練習していることのひとつです。わたしは○○のポーズが出来ない。後屈が苦手。バランスがとれない。マットの上でも、いろいろな状況がやってきますが、良い悪いという判断をすることなく、ただ観察するという練習をしています。そして、マットの外においてもこの練習は続きますね。
まずは自分自身に対してどのような眼差しを向けているのか、意識的でありたいなと思います。まだまだ練習中で、必要のないジャッジメントを重ねてしまうこともありますが、呼吸を観察するように、自分自身への目線についても気づいていこう!と新しい目標をたてました。インスピレーションを与えてくれた、美しいムンナールとスリシュティの取り組みに感謝します。
最後まで読んでくださってありがとうございました♡
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