TAMISA

[Yuko]もうひとつの時間

京都には素敵な場所がたくさんあります。

その中でも、私は鴨川が大好きです。


私の鴨川の一番古い記憶は、幼稚園くらいの時。
家族で食事をしに出かけた途中、大きい川にテンションが上がり、はしゃいだ私は、よそ行きの服装のまま鴨川に落ちました。

そんな頃から、学生時代、働き始めた頃、そして今に至るまでたくさんの思い出があり、いつも変わらずに流れ続けている鴨川に癒されてきました。

春の桜の季節

夏の夕暮れ


そして4年前、左京区に引越ししてからは、鴨川が私の通勤経路になりました。

TAMISAで働く前は、大阪で会社員をしていて、毎日朝早くから夜遅くまで働いていました。
そんなストレスフルな毎日の中で、鴨川沿いをを歩く時間は、私に季節の移り変わりを教えてくれて、自然と私を繋いでくれる大切な時間でした。

特に、太陽が東山から姿を現し始める時間は、まるで空気が変わったかのように、何とも言えず神聖な柔らかい光に包まれます。


おじいさんたちが、ベンチに並んで座って、何も話さずただ朝日を見つめ、その時間を味わっているのを見ると、たまらなく平和を感じます。

そして、そこで暮らすたくさんの生き物たち!


カルガモの親子



何かを見つめる白鷺さんたち


堂々と目の前を横切るアオサギ(1mくらいあります!)


美しい植物たち!


春の八重桜



秋の紅葉


日々、たくさんのことが私たちの周りで起こっています。
そんな時、変わらずに季節が廻り、また昨年と同じように美しい景色を見せくれる自然の姿は、私たちに大きな安心を与えてくれます。

雪が降った早朝


私の好きな写真家で、星野道夫さんという方がいます。
アラスカの自然を愛し、写真を撮り続けた方なのですが、その方のエッセイで「旅をする木」という本があります。

この本の中で、東京で忙しく働く女性が、アラスカの鯨を見に行くという話があります。
乗っていた船の真横で鯨が飛び、爆発のようなしぶきが上がった瞬間の、あまりに非日常な出来事を、彼女は東京に戻りこう話しています。

「東京での仕事は忙しかったけれど、本当に行って良かった。何が良かったかって? それはね、私が東京であわただしく働いている時、その同じ瞬間、もしかするとアラスカの海でクジラが飛び上がっているかもしれない、それを知ったこと......」

私たちが日々過ごしている同じこの瞬間に、世界のどこかでもうひとつの時間がゆったりと流れていること。
忙しい時も、自分の内側に別世界に流れる時間があることに気づくと、不思議と豊かな気持ちに包まれます。


東山から昇る満月


もしかしたら、私もいつか遠くに引越しをして、鴨川沿いを歩くことはなくなるかもしれません。
でも、早朝の優しい空気、アオサギがそーっと歩く姿、カルガモの親子、夕日の美しさ、そんな景色は私の内側に確かにあります。
いつでも鴨川のゆったりとした時間が私の中で流れています。

鴨川は、私にとってそんな場所です。



Yuko

慌ただしい日々を送っていた会社員時代、ヨガに出会い、身体だけではない、本当の健康への可能性を感じ、ヨガを学び始める。
哲学や呼吸法などを学び、その後TriYogaTTを受講。ご縁があり、現在はTAMISA受付にて勤務中。
TAMISAの生徒さんや先生から、ヨガの素晴らしさを学ぶ日々です。
ヨガで感じる静かな感覚を、日常にどれだけ広げられるかをテーマに、毎日を楽しみながら過ごしていけたらと思っています。
最近は小さな菜園を始め、植物の生命力に驚かされる毎日です。

この記事を書いた人

Yuko

慌ただしい日々を送っていた会社員時代、ヨガに出会い、身体だけではない、本当の健康への可能性を感じ、ヨガを学び始める。
哲学や呼吸法などを学び、その後TriYogaTTを受講。ご縁があり、現在はTAMISA受付にて勤務中。
TAMISAの生徒さんや先生から、ヨガの素晴らしさを学ぶ日々です。
ヨガで感じる静かな感覚を、日常にどれだけ広げられるかをテーマに、毎日を楽しみながら過ごしていけたらと思っています。
最近は小さな菜園を始め、植物の生命力に驚かされる毎日です。

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