TAMISA

「アーサナ」で身体を整える

こんにちは、えりです。
いつもお読み頂き、ありがとうございます。

雨が降ったり、止んだり、暑かったり、寒かったりで、身体が戸惑って、ふわふわしてます今日このごろです。体温調節や食事の調節で、うまく管理していきたいです。蝉の声が懐かしいです。夏ですね!

みなさんは、いかがお過ごしですか?最近のヨーガの練習はどうですか?

私のヨーガの自主練において、ここ最近のしばらくのテーマは、"Generosity"-寛容さ です。私は、頑張りすぎる性質、感情的な性格なので、ヨーガの練習においても、気づけば、力が入りすぎていたりします。マットの上での練習、いろんな場面がやってくると思います。雑念が入るとき、集中できないとき、はたまた、チャレンジングなシチュエーション。いかなる時も、寛大な気持ちで練習に取り組めているだろうか?ということを、自分自身に根付かせながら練習します。

最近、出会ったヨーガの本を紹介させて下さい。ヨーガの源流である経典「ヨーガ・スートラ」を読み解き、語り継ぎ、未来へ伝える一冊です。共感する一説があったので、ここにシェアさせてもらいますね。引き続き、みなさまのヨーガの旅路が充実したものとなりますように...




「手に入れる」ということ


例えば、あなたがある車を欲しがっているとしましょう。それを盗むことで手に入れたとしたらどうでしょうか?もちろんこれは極論です。欲しい車を「手」に入れるという結果を、あなたは見事にもたらしました。しかし、「盗んだことがバレるんじゃないか?」「盗まれた人は困ったり怒ったりしてないか?」「むしろ恨んでないか?」など、自分のマインドはすさまじく揺れることでしょう。寝ている間にも、マインドは無意識に「タマス」側に揺れて苦しみを作り出すのです。

自分がどのように、どうやって、欲しいものを「手」にするのか?このプロセス(行為)が、マインドに大きく影響するということでもあります。欲しいものを手にする時には、実際に「手」を使います(ここで足を使う人はいませんよね?)。

手を使うというのは、腕そのものを使っているということです。指、手首、肘、肩を動かして何かを手に入れてます。手に入れる際に、「結果」だけを重視する人はどのように「腕」を使ったかという点をもちろん気にしていないでしょう。

たとえば、バーゲンセールの会場を想像してみて下さい。大勢の人がワゴンの大量の洋服を前に、自分の欲しいものを探しているとしましょう。あなたも洋服が欲しいと思ってここにやってきました。

その時、あなたはどうするでしょうか?他の人に取られるよりも早くいいものを欲しいと思い、ワゴンに「手」を差し込み、夢中で衣服を掴み取るはずです。

それがセール会場ではなかったとしても、現代社会では全てが物質の所有力に左右されています。"所有したい"というマインドの状態には、先ほどの盗むという「タマス」な状態もあれば、バーゲン会場のような競争的な「ラジャス」な状態もあり、または、感謝してそれをいただくという「サットバ」な状態もあるのです。

何かを手に入れる「姿勢」がその動作(行為)を作ります。その姿勢こそが、マインドの現れであるといえます。

〈何がなんでも獲るぞ!〉→ 無我夢中で手をのばす

〈感謝して、いただきます〉→ 落ち着いた所作で手に取る

同じ「手に入れる」の結果だとしても、掌の形や向きも、手首や肘の形や角度も、肩の形も高さも違います。さらに、手や腕の緊張具合も、腕以外の身体全体のこわばりも違ってくるでしょう。

物に対するマインドの姿勢が、無意識に身体の形を姿勢として作り、その時に起こる力みや緊張が身体を硬くしていき、負の連鎖が続いていきます。

1日24時間の生活において、無意識にマインドによって矯正されてしまう身体の姿勢。これを意識的に正しく矯正する練習は、身体がマインドによって悪い影響を受け取ることを防ぎます。さらに、身体の状態を確認することは、マインドの暴れ具合を把握する手助けにもなるでしょう。


「アーサナ」で身体を整える


マインドの影響が行為として行動に特に強く現れるのは、「手」と「足」からの動き、「鼻」から繰り返される呼吸の動き、さらに「口」の動きとしての言葉においてです。

こういった背景からマインドの影響が現れる「身体」を整えるという技が使われるようになりました。ここで、全国のヨーガ教室でもよく使われるハタヨーガの代表的な「アーサナ」という技術が登場するのです。

そのように考えると、ポーズやストレッチをすることが最終目的ではなくなります。

ポーズで姿勢を矯正するという意識的な練習によって、日常生活の中で「腕を使う」という無意識な動作に良い影響を与えていき、更には身体全体の仕草や言葉遣いにまで影響するようになります。

ポーズを外見的に綺麗にする必要もありません。ポーズ中だけが大事なのではなく、ポーズに入っていく過程の一つ一つの動きが大切になってくるのです。実は、日本ではこのアーサナの練習と同じようなコンセプトのものが既に存在しています。

「茶道」や「華道」がそうです。できあがりのお茶や花を楽しむのではなく、「茶」ができるという、それまでの過程を楽しみ、それ以上の意識をできあがりへの過程へ落とし込めていく.....。まさに基本コンセプトは同じなのです。


ハタ照らすヨーガ - Yoshi より


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